大丸の強み

<第77回>  ☆★☆ 大丸の強み ☆★☆

しばらく新しい記事を載せる時間がなく、申し訳ありませんでした。今回は久しぶりに松菱跡地=大丸をテーマにしてみました。まずは3年間タイムスリップして新聞記事風に・・。
大丸の強み
<新大丸東京店>

★2010年大丸が浜松にオープン!!
街の引力が急激に大きくなった。店舗面積は遠鉄の2.4万平米を大きく上回る3.4平米。2007年の東京大丸新館の実績を元に、新しく、綺麗な店舗デザインに加え、若者から中高年までの期待に答えた品揃えのデパートの登場で、浜松の中心街に久しぶりの活気が戻ってきた。

この予想がはずれることはなさそうです。少なくともオープンから3ヶ月ないし半年の間は・・。ATARASHIもの好きな浜松人なので、1年活況が続くかもしれなません。では、その後のシミュレーションはどうなるでしょうか・・。

私自身は流通のプロではないのですが、今持っている知識と、一応理系のエンジニアとしての見識で、なんとか分析をしてみたいと思います。

まず大丸の強み(および機会)を考えてみました。

①2007年時点で、規模は業界4位で、売り上げも利益も悪くない。
②さらに松坂屋との合併が成功すれば、高島屋を抜き業界トップになる。
 伊勢丹、三越の合併後は第2位になるが、トップ3が淘汰される心配はほぼない。
③日本の中心東京駅構内という最大の利点を活かした東京大丸の成功。
 その実績を背景に商品力、企画力、知名度、ブランド力が高い。
④浜松では遠鉄を抜き、売り場面積で、地域一番店となる。
⑤ライバル遠鉄は開業からの期間が長く、古いビルのため、対抗力・魅力に乏しい。
⑥浜松市は合併から5年が経過し、80万都市の一体感ができつつある。
⑦浜松市は中心市街地活性化基本計画の認可を受けたため補助金を使える。

まだまだあるかもしれません。ただ、少なくとも上の7つを見れば、遠鉄に比較して、弱点・脅威はほとんどなく、地域の旗艦デパートの座を瞬間で獲得し、その後も譲ることがない事は間違いないでしょう。つまり遠鉄にすれば、大変な事態になる可能性があります。共存共栄ができればいいのですが・・。

次回はもう少し掘り下げて、弱み(および脅威)を考えてみたいと思います。読者の方からみて、他に強みを感じているところがあれば、是非コメントしてください。

ではでは。


この記事へのコメント
大丸効果について

誰もが大丸に期待していると思います。しかし、誰もが不安も感じていると思います。
秋山さんがおっしゃるとおり、外から来たデパートは皆、撤退してしまったからです。丸井、西武、ロフト、ヨーカドー・・・、そして自前の松菱は倒産し、ザザは税金投入まで検討される様な状況で「大丸」が根付けるのだろうか?
大丸を利用するのは一般に「高所得者層」です。この層のニーズを充足させているのは現在「遠鉄百貨店」です。「松菱」を利用していた人達は一部「遠鉄百貨店」へ流れ、一部他の大都市へ流れ、一部「イオン」で納得しています。
大丸が出来ることによってこの人達はある程度戻ってくると思います。その回帰率が100%ならば、松菱倒産前の状態に戻るわけで、遠鉄は面白くないでしょうが、市民は喜ぶでしょうね。しかし、たとえば50%だったら、両者の共存は無理でしょう。150%ならば遠鉄も大丸も大喜びでしょう。
150%以上を目指さなければなりません。
しかし、イオンやサンストリート浜北の商業戦略は鉄壁です。市民は皆、向上した利便を喜んでいます。最初は街へ出向いても日常は郊外店で済ませるでしょう。「音楽の街」でも述べたように浜松市民を呼び戻そうとすることには限界があります。
ターゲットはやはり「市外」だと僕は思います。どこまで遠くの人を引き付けられるか、が鍵です。
たとえば掛川や島田や藤枝の高所得者層は今どこへ買い物に行っているのでしょう?答えは「静岡」ですね。豊橋以西は「名古屋」でしょう。
この人達を「浜松」に導くだけの魅力を「大丸」が装備できるかどうか?
きっとがんばってくれるとは思います。しかし、それをただ呑気に気長に待っているだけなのはあまりに怠惰です。「大丸」は遠州をよく知りません。事前のアドバイス等できる協力はすべて惜しんではならないと思います。大丸を成功させるお膳立てをきちっと準備して待つのが浜松市民の義務でしょう。
浜松市中心市街地活性化基本計画が認定されたことによって、大丸は国からの補助金を得ることが出来ます。その他、僕達は非常にたくさんの恩恵を得られるようになりました。
基本計画の内容はともかく、このことに関しては行政は結構ちゃんと仕事をしてくれたと思います。ココから先は「民間」の仕事です。浜松の商店街は今どんなふうにまとまっているんでしょう?
「大丸」だけが希望の光で、それですべてが解決すると思っていてはこれまでと同じ結末が待っています。行政をなじっていても始まりません。
浜松中心部に「そこにしか無い魅力」を民間の力で作り出すことができれば、中心部は活性化し、大丸も定着してくれると思います。
浜松は前回失敗しています。その原因は民間活力をまとめ上げられなかったことに尽きます。TMO(あるいはそれに代わる組織)を作れませんでした。なぜ、まとまらなかったのでしょう?
Posted by 内山淳平 at 2007年12月11日 01:44
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