おかしな社説

<第96回>  ☆★☆ おかしな社説 ☆★☆
★前前回に引き続き、しつこいのですが、ある社説への異論です
その後新聞社から何もご意見もないので、後半の節を読んで、少しおかしいなと思った点をご紹介します。
私のコメントは★★で囲みました。

<2008年5月4日S新聞社説後半>
『ガソリン値上げの張本人は?』
 道路特定財源も暫定税率も国土の発展や生活を支えてきたし、今もその役割を果たしている。
★時代が変わったので、道路特定財源の『役割』も終わり、、これから先の法律を新たにつくるべきでしょう。舗装率も低く、高速道路のなかった時期に、『役割』があったことは事実ですがあくまで過去の役割です。今、50年前の特定財源化、34年前の暫定上乗せを継続することの根拠にはならないのではないでしょうか★

 職員の慰安旅行やレクリエーションへの不適切な支出を除けば、うまくいっていた。
★決してうまくはいってなかったと思います。過去のやり方は決して合理的な倫理的な運用をされていないため、日本の道には二つの問題があります。一つ目は無駄な道路(交通量の少なすぎる過剰道路)、二つ目は生産性(道路工事費の異常な高さ)です。直すべき点を知っているなら、『うまくいっていた』という表現はおかしいですよね★

 それが衆・参の「ねじれ」で突然、攻撃にさらされ、その真価まで否定されかかっている。
★真価は否定されていませんが、『問題あり』は確かです。ねじれで初めて『問題あり』を国民は知ることができました。私はねじれ歓迎です。また、ねじれが悪いと仮定するなら、その状況を打開するには選挙が必要です。もしそれで、政権交代があったら、それこそがミンイです。先進国の中で、日本ほど政権交代のできない国はめずらしく、政権交代で前の政権の施策を否定すること、あるいは否定される可能性があることが政治をクリーンにし、効率の良い政治が担保されるのではないでしょうか。選挙で自民が勝利すれば、ねじれはあっても、参議院で与党案を「攻撃」し続けることはできません。「直近の世論」とはそういうものですよね。★

 建設途中の道路もある、高度成長期に建設された道路のメンテナンス時期も迫る。その財源はどうするのか。
★であればなおさら、与党は10年維持ということに固執せず、見えている予算だけを明確な数字にして、『今年はこれだけは是非お願い』と野党と国民に是非を問えばいいだけの話ですよね★

 暫定税率の失効で静岡県は4月だけで20億円の税収欠損が出た。一ヶ月の空白は大きい。
★これは静岡県を含む地方行政体の失策です。法律の期限とねじれがある以上、補助がないことを前提に予算を組むべきでしたよね。暫定の法律が通ってから予算化するべきものでした★

 高齢者医療制度は国民皆保険維持に必要な制度であり、年寄りいじめの意図はあるまい。保険証の未着などのミスは、役人の当事者意識の乏しさと無責任のせいだ。
★消えた年金という先にやるべきこともあり、あせってミスをして、実施するのは拙速としかいいようがありません。ただ、『役人が無責任』だと社説で批判をしても意味がありません。むしろ「消えた年金の処理が終わる後まで制度導入を延期べきだった」と社説で主張して欲しかったですね。年金処理はずっと終わらないかもしれませんが・・★
(中略)

 野党は与党を責めるばかりだが、もともと年金情報のコンピュータ化の作業の怠慢を招いた勤務闘争は野党の誘導ではなかったか。
★疑問文にしているし、地方紙だから目に触れないので大丈夫かもしれませんが、『野党の誘導』という言葉を公器の新聞社説で使えるのでしょうか★

 税収欠損を埋めようにも赤字国債の増発が許される状況ではないのだから、暫定税率の復活を図るしかない。その後でその期間修正や一般財源化を堂々と国会で論じあえばいいのではないか。
★税収欠損のおかげで、無駄な道路のコストが一時凍結されました。一部の人の言う、教育や福祉の予算も止まったという主張は「特定財源」そのものを否定して、自己矛盾しています。地方は、この機会を好機ととらえ、無駄を徹底的に排除する行政改革を行い、役所に『やりくり』という企業、市民生活では当たり前の手法・言葉を導入すればいいですよね★

 野党は「約束通りガソリンを安くした」「生活支援の減税だ」と自画自賛だが、暫定税率復活による再値上げと石油業界の値上げ構成が重なった状況を考えると、混乱とガソリン高騰のきっかけをつくっただけと言われないか。
★『混乱』は下がった時にはほとんどなく、『税率復活=ガソリンを再度上げた』ことが『混乱のきっかけ』であることは明白です。また『ガソリン高騰』は政治問題ではなく、世界のオイル動向の結果でしかないのですよね★

『政権とるだけではどうにもならぬ』
(中略)
 「年金、ガソリン、後期高齢者医療」の3点セットで有権者の不満をあおって票を集めただけで、党のリーダーが駆けつけた割には内容の乏しい選挙だったという声も少なくない。
★山口の選挙で、自民は3点を論点にすることを避け、地域への利益誘導を言い、野党は国の問題を論点にしました。そのため議論がかみ合わなかったため内容が乏しかったのは事実です。ただ有権者の不満は『あおられた』のでなく、そこに『3点セット』への不満が、もともと存在してたのではないでしょうか。不満をあおったという表現は不適切ではないでしょうか★
(中略)

 政権を取るだけではどうにもならない。政権倒しを企てるなら、なぜ政権構想を示さない。
★今まで一番国の将来を見据えた政策提言をし、本にあらわしてるのが、元自民幹事長の小沢一郎さんだと思います。中曽根さん以降、一番政策を主張する政治家は誰かと言えば、小沢氏を上げる人がほとんどだと思います。政権構想についても『天下り禁止、公益法人の無駄の排除などを中心とした公務員改革を行い、生活重視の政治をする』というはっきりした説明をしていると思います。あまりマスコミには載りませんが・・★

 ポスト福田をめぐってうごめく与党内の無節操組を含めて考えてもらいたい。もちろん「ねじれ」演出した人々もだ。
★「ねじれ」は演出ではなく、事実ではないでしょうか★


以上です。長文で申し訳ありませんでした。是非、色々な方のご意見お待ちしています。


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