<第274回> ☆★☆ 志村史夫先生 ☆★☆
カテゴリー4 お得な情報
今回は久し振りに柔らかい情報です。
静岡に山本明さんという方が開催する「ボーダレス友の会」という組織があります。私も先日そこで講演をさせていただきました。
山本さんからは定期的にメールをいただいていますが、今回いただいたメールに静岡理工科大学の志村先生が静岡新聞に書かれた文章のコピーがありました。
タイトルは『何事にもある「潜伏期間」』でした。
少し引用します。
<引用開始>
人は目に見える危機、目の前の危機にはある程度の対処ができるが、潜伏期間に進行中のことや、”心の荒廃”のように目に見えない危機、徐徐に進行する危機には対処が難しい。気がついた時には遅すぎた、ということが少なくないのである。
もちろんこの潜伏期間は、「努力」に対しても存在する。努力の効果はすぐにはあらわれないのである。目標が高ければ高いほど、潜伏期間が長いのが普通だ。だから、何事も簡単にあきらめてはいけない。辛抱が肝心である。
一陽来復、冬来たりなば春遠からじ。
まだ少し早いけど、みなさん、よいお年を。
<引用終了>
良い文章だと思った。
今にあてはめると、前半の文章は「菅内閣の政治」を表していると思った。折角の政権交代が2009年に実現したのに、今の状況は自民党時代よりひどい。「国民の生活が第一」ではなく、「内閣の維持が第一」の政治。公務員改革が中途半端で、財政不足なのに、マニフェストを見直すだけでなく、4年間凍結のはずの消費税さえひょこひょこと顔を出す。東アジア共同体のはずが、アメリカにべったりで、最近は軍靴の足音さえ聞こえてくる。指導力不足のトップでは警察崩壊、検察崩壊、司法崩壊は止めようがない。マスコミは政局好きで、政策の批判はしない。食糧自給率を考えればFTAが優先なのにTPP。それでも農業支援や産業支援策は無策。為替無策で円高が進み、日本の競争力はさらに落ちそうなのに金融政策も無策。「日本崩壊の潜伏期間」を感じる。
後半は、「本当の意味の改革をする民主党」だと思う。2009年マニフェストは素晴らしかった。フォーククルセダーズではないが「あの素晴らしい愛(マニフェスト)をもう一度」と歌いたいと思う。政治主導での国民生活が第一・・への努力はあきらめないようにしたい。
本当に高い目標なので、何度も躓くのもしかたないですね。
まだ少し、早いけれど、私からも皆さんよいお年を。
2010年12月21日(火)静岡新聞 P.6