新聞のかたより

<第94回>  ☆★☆ 新聞のかたより ☆★☆
★前回の社説、どう思われたでしょうか・・
あまり普段は社説は読まないのですが、「窮地にあわよくばの政治は支持しない」という見出しに興味を持ち、読み始めました。全部で4つの節に分かれていたのですが、最初の節を読んで、少しおかしいなと思ったんです。昨日ご紹介した中の引用の9行目(『自民党政治、功罪半ばだが・・』の前)までです。

> 与党寄りだ、野党よりだとの叱声を浴びそうだが、重ねて野党に聞きたい。政権とったらどんな政治をするのか。

「えぇー!こまでの文章は全然、野党よりじゃないでしょ!」と思ったわけです。何で、普通の文章なのに野党に厳しいなと思ったかを考えてみました。野党の立場(弁護側)に立って、文章を読んでみると★★で囲んだような反論が浮かんできました。まず少しだけ、ご紹介します。

私自身は「政権交代主義者」ですが、共産主義などのイデオロギーがあるわけではなく、最近の政権については、『支持の3倍もいる不支持の世論』と、ほぼ同じ意見を持っています。少し社説筆者とは意見を異にしているようです。

是非この機会にご一考を。社説の半分、第二節までご紹介します。


> 「与野党とも一体何やっているのか」支持者に食ってかかられた政治家の話しが新聞に載った。
★野党政治家が今、そんなことを言うはずがないので『食ってかかられた』のは与党政治家のはずです。今の与党への大きな不支持を、一つだけ『野』という文字を加えることで、『与野党(同罪)の不支持』に置き換えて安心したい、または誤魔化したい(与党政治家の)発言を何故わざわざ載せるのでしょうかか。筆者は本気で与野党に不支持が拡がっていると思っているのでしょうか。不支持が支持の3倍あるのは与党だけのはずです。たった一文字ですが、『与党』と『与野党』では全く話しが異なってしまいますよね★

> 道路特定財源や暫定税率をめぐるゴタゴタ、ねじれ国会による混乱への怒りだ。
★混乱への怒りではなく、国民は道路特定財源、暫定税率、姥捨て山保健そのものへに怒っているのではないのでしょうか★

> 「メディアは圧倒的に与党批判だが、国民の怒りは同じくらい野党にも向かっているんです」という読者の声も舞い込んだ。
★どこにでも色々な意見があります。マスコミが少数の意見に声を傾けることも大事ですが、わざわざ取り上げるからには全体の何パーセント程度、同じ意見があるのでしょうか。自説に都合の良い声だけを、恣意的に拾い上げるのではなく、引用には何らかの基準がほしいと思いました★

> 永田町は「ねじれ」で狂ってしまった。ミンイ、ミンイと言って「ねじれ」を政権倒しの道具にして大衆を巻き込み、拒否と拒絶の政治が肩をいからしている。
★参院選の結果、内閣支持率、山口2区の結果に対し、ミンイへの『拒否と拒絶』をしているのはむしろ、現在の福田内閣と自民与党だと感じています。衆議院のガソリン強行採決後の野党の強硬な対応は、参議院選挙以降のミンイにそったものであり、それを『拒否と拒絶』の政治というのは偏見またはナンセンスではないでしょうか★

> 安いガソリンを求め車が列をなす騒ぎに「しめしめ」・・。ガソリンの再引上げに「生活を圧迫する政治」と勢いを増している。政治を目の前の損得で評価するクセを国民に植え付けている。
★誰が「しめしめ」と言ったのか、マスコミの社説で言うからには、立証していただきたい文章です。「目の前の損得」というのは岩国市長選と山口2区の与党の演説内容(地方への利益誘導)ですよね★

> 敗戦から復活し、先進国に伍する国にした政治は評価の対象からはずされようとしている。
★もちろん55年体制の評価は国民から十分されています。その遺産があるので、森内閣以降の不詳事がいくらつづいても、国民は簡単には見放さず、今まで自民政権が継続していますよね★


まずは半分までです。私の意見は、少し過激かもしれません。また、企業人としても行革委員としても、マスコミの方とは仲良くさせていただいていますので、あまり批判はしたくなかったのですが、私の偏った意見と、社説の間に答えがあるような気がしています。私の偏見についても是非ご指摘いただければと思います。

是非、色々な方のご意見お待ちしています。


この記事へのコメント
C-1 小杉です。5月4日の静岡新聞社説を読んで

 私も静岡新聞をずっと定期購読していますが、社説は滅多に読みません。それで、今回秋山さんが読むチャンスを与えて下さり感謝してます。

 まず一言。これが静岡を代表するメディア、静岡新聞の社説なのでしょうか?(大学入試にはまずこの文章は採用されないと思います)

 社説は社を代表して論説を発表するのですから、これを書かれた方は編集長もしくはそれに準ずる方かと思います。

 しかし、署名がありません(静岡新聞はめったに署名入り記事はありません。たぶん社の方針なのでしょう)ので、どの程度の方が書かれているのかは全くわかりません。

 でも、文章が滅茶苦茶です。私も支離滅裂な文章を書き、知人から批判されることが多々ありますが、私のような素人ではなく、文屋さんと言われるように、文章を書く達人が記者だと私は思ってます。

 何を言わんとしているかのポイントが伝わってきません。いろいろなことを書きすぎなのが、一つの原因かと考えます。

 さらには、ひょっとしたらこの記者にはポリシーが無いのかもと、思ってしまいました。

 そこで、できればこの社説で何を言いたかったのかの『解説』を、素人にもわかりやすい言葉で『解説』委員に書いてもらいたいぐらいです。

 と言うわけで、私はこの記事に賛否を表明できません。どこに焦点を合わせるべきか、全く分かりませんので。

 どうぞ、静岡新聞関係者で、このブログをお読みの方がいらっしゃいましたら、こんな感想を持つ私がおかしいのかをお教え下さい。 私はもっと勉強すべきなのでしょうか?                      小杉直弘
Posted by 小杉直弘 at 2008年05月06日 10:01
「新聞の偏り」については、通常の場合「左側にいると真ん中も右に見える」と言うことばで表されるとおり、
常に野党側に偏った見方をするのが普通ですが、今回のS新聞は違うようですね。

ということは、与党があまりにも惨めな状態になってしまって「判官びいき」の精神が発揮されてしまったと言うことでしょうか。

私は、民主党も決して良い状態だとは思っていませんが、自民党の今の状態は末期状態に近いと思います。

眞の2大政党時代を築くためにも、民主党は批判するだけでなくもっと政策に対する対案を出すべきだし、自民党は政策の真意をしっかり国民に伝えるべきです。

たとえば、後期高齢者医療制度については、私は廃止して欲しいと思っていますが、民主党は廃止をした場合、
不足財源はどこから補うのでしょうか。
何でもかんでも行革から生み出すような逃げ方では、国民は理解しません。
Posted by ミブロー at 2008年05月06日 21:44
4日の朝、私もこの社説を読みました。

その後、2日ぶりにこのブログを見て驚いたというか、その通りだよというか・・・。

私、個人の感想としては、まず最初に、

「もう静岡新聞の社説を読むのはやめよう」

と素直に思いました。この場で皆さんが「あまり読まない」とおっしゃっていて、自分の判断は間違いではなかったよおだ、と思いました。(笑)

上の小杉さんが私の言いたかった事をほとんど述べてくれました。

私の頭が良く無いのもあるでしょうが、とにかく

「何を言いたいのか、良く分からない」 でした。

記事というか文章を書いて、メシを食ってる者が署名無しとは、やはり、いただけない気がします。文責は新聞社になりますから、私もtakebeさんと同じく「静岡新聞の品位は奈落の底に落ちた。」と感じました。

私は、村上龍さんが発行している、ジャパンメールメディアというメルマガを読んでいますが、氏も既存のマスコミへの不信感や質問下手をよく指摘しています。
無料なのでお勧めできます。特に月曜版は読んで損は無いと思います。

あと最近見つけたのですが、ここも悪くないと思っています。
http://seiji.yahoo.co.jp/column/article/media/commons/index.html

最後はだいぶ話がそれてしまいました。

失礼しました。
Posted by 白あん at 2008年05月06日 22:49
コメント有難うございます。小杉さんの指摘の通り・・
> 何を言わんとしているかのポイントが伝わってきません
理由は多分、人の言葉を引用し、自分の意見を伝えようとしたからだと思います。筆者の意見は「与党」ではなく「与野党」、むしろ「野党」が悪いといいたいようです。

ミブローさんの指摘の通り・・
> 与党があまりにも惨めな状態・・「判官びいき」・・
ということですね。

また、現在の日本の問題についての認識も
強行採決などによって実現している、『医療制度の無理yりな変更やガゾリン増税』ではなく、『ねじれと混乱』・・
だとしているようです。これも冷静な問題把握ではなく、問題のすり替えのように感じます。

この背景にも「判官びいき」を感じてしまいます。床屋談義ならいいのですが、これを社説とするのはどんなもんでしょうか。
Posted by 秋山雅弘 at 2008年05月07日 02:13
秋山です。一つコメント追加します。

ミブローさんご指摘の・・
> 民主党は廃止をした場合、不足財源はどこから・・
にどなたかお答えをいただければと思います。民主系の議員の方からのお答えもほしいですね。

ではでは
Posted by 秋山雅弘 at 2008年05月07日 02:20
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