普天間基地問題

<第236回>  ☆★☆ 普天間基地問題 ☆★☆
カテゴリー1 日本の未来

前回の鳩山政権の功罪についての通信簿ですが、重みづけをせずに平均をとると3.3点でした。優等生ではないものの、決して落第点ではないと思います。

ただ、鳩山総理が「普天間の問題」と「政治とカネ」で辞めてしまったので、その部分についてももう少し総括する必要があると思っています。

普天間基地については、地元、他の都道府県、アメリカ政府と日本政府という4者が存在しています。1対1の交渉事でも、利害関係があり、そう簡単には解決できないものですから、三方得以上の四方得の結論は至難の業だと思っていました。

鳩山さんの理想論、「常時駐留なき安保」「海外、最悪でも県外」という気持ちは分かりますが、選挙戦という気持ちの高揚する時期に、ついつい勝算なく理想論を口にしてしまいました。テレビマスコミの恐ろしさです。その部分ばかりが繰り返し報道されました。ただ、本当に言ったのは「海外、最悪でも県外を期待している」でした。「期待している」はほとんどいつもカットです。

総理になった後も、原口総務大臣、前原沖縄担当大臣、岡田外務大臣、北澤防衛大臣を集め、平野官房長官を中心に、しっかり戦略と戦術を決めて動けば良かったのに、慣れない立場で、ガバナンスを発揮できなかったとは思います。全員一年生閣僚です。せめて2年くらいの期間をあげるべきでしょう。難しいからこそ、2009年のマニフェストに入れなかったはずなのに・・・。

ただし、鳩山総理の最後の納め方は素晴らしかったと思います。昨年、問題が拡散した時期、アメリカ議会ではグアムへの移転予算が通りませんでした。5月決着は7月の議会対策として限界のタイミングだったことが解った時点で、5月というタイムリミットを自らに課し、責任を取って辞任するというのは、竹下元首相以降の総理で一番の辞め方だったと評価しています。

鳩山さんのお陰で、日本中が戦後ずーっと沖縄に75%の米軍基地を押しつけていたことを理解し、沖縄では世論を押えこまれることなく発言できるようになったと思います。アメリカにも日本の民意がしっかりと伝わったはずです・

★これから・・
沖縄、辺野古については揉めると思います。ただ、アメリカの本音は「グアムをベースに」という世界戦略なので日本の発言の方向に自然に落ち着いていくと思います。時間が解決するはずの問題について、マスコミがあそこまであおらなければ、民主党の支持率もあれほど下がらず、鳩山さんも、首を差し出す必要もなく、天下の名宰相になれたのに・・とちょっと寂しく思います。

普天間も辺野古もそこに住む日本国民のことを思うととても大事です。ただ、日本の防衛という大きなテーマの中の一つ、日本の福祉から経済まである大きな政治の中の防衛という一つの局面、それだけを拡大報道し、他の功績をほとんど報道しないマスコミによりつくられた辞任だったと思います。最悪なのは、「すぐに辞めろ、5月には辞めろ」口調だったマスコミが、辞任翌日に「また政権タライ回し」と書いたことです。許せないと思いました。


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