新しい市政をつくる会

＜第99回＞　　☆★☆　国益などなど　☆★☆
★前回は少し夢のあるお話しをさせていただきました・・
今回は少し暗い話しをしたいと思います。
先日テレビを見ていたら、往年の有力政治家お三方のトーク番組がありました。その時観客として参加していた、20代の若者達に、「日本の将来はどうか」というようなアンケートをしたところ、「暗い」という答えが圧倒的に多くありました。

★日本の未来は暗い・・
これは多くの方の共通する認識だと思います。政治、経済、福祉、環境、教育、犯罪・・などの全ての面で「安心・安全・快適」な社会からだんだん遠ざかっているように思います。

★その大きな原因は『政治の空洞化』ではないでしょうか・・
番組に出ていた、往年の有力政治家お三方は中曽根氏、土井氏、不破氏で皆さん70代後半から80代です。いわゆる後期高齢者に括られる方々ですが、言語も内容も明瞭で、お話しを聞いていると、今すぐ政治に復帰していただきたいと思ってしまいました。世に言う『老害』とは無縁の、大義を持って、何十年も政治に臨んでこられたことを、ひしひしと感じました。

★それに引きかえ今の政治家は・・
番組の中で、二世、三世政治家はどうも・・という話題もでました。現職総理を筆頭に橋本龍太郎氏以降、全員が2世または3世です。家業として政治をする人たちは、生活に困ったことも、生活に困った人と付き合うこともほとんどないわけです。真剣勝負をしてきていないんです。

★自分の飯が食えなくても、世の中を良くするために政治を志した・・
そんな方々と、親が政治家だったから政治家になった方々では、やはり意識の根底が違うようですね。

★家業政治家の方々の美辞麗句には、どうも「本当」らしさが少ないと感じる・・
そんな有権者も多いと思います。一番は「国益に反する」という言葉です。インド洋での給油についても、一時的に止めたから何か重大な事態が起こったり、国際世論で日本が非難されたというニュースはありませんでした。・・が、日本の国益（？）のために再開されてしまいました。米軍から給油してもらうと有料で、日本の自衛隊の船（ガソリンスタンド）で油を入れれば、無料である・・という違いです。

★世界のナベアツ（関係ないです）、世界の利益・・
本当に大事なのは地球的規模、世界全体での利益です。それを犯さない範囲での国益の主張も、国の外交では大事です。中国の主席を招いた折角の機会に、総理大臣のやった仕事は、パンダ２頭です。日本だけでなく、世界中ががっかりしました。

★福田氏の個人の利益・・
中国はオリンピックを目前にした今、日本との外交でいくつもの利益を目指しました。オリンピックを開催する国として、チベット問題への取り組みへの国際評価、日本との関係の修復、２桁の軍事費、農薬ぎょうざなどによる日本の嫌中世論を沈静化などなどです。

★中国側は全部できましたよね・・
日本は全部なしです。東シナ海のガス田についても具体的な進展なしでしたね。今、弱い立場の中国を助けることで長期的な利益は得られるのでしょうか。短期的には中国を味方につけて、洞爺湖サミットを少し運営しやすくできたかと思います。

★親の無念（サミット直前の退陣）を晴らし・・
福田さん個人としては、サミットを無事終えることだけが目標で、それは「個人の満足、個人の利益」でしかないように見えます。果たして、国益に優先するほどのものだったのでしょうか。

★国民の利益、世界の利益は・・
軍拡の方向是正、チベット人権への配慮、東シナ海ガス田への本格的協同作業、そしてぎょうざ問題の真相解明、今後の食の安全への適切な処理・・であって、福田さんのサミットへの参加ではありません。むしろ、今後の日本を本気で背負う人が代わりにサミットに出たほうが、諸外国からくる要人に対し失礼でないかもしれませんね。